イタレリ 231 M3 スカウトカー
1/35 Italeri 231 M3 Scout Car
- 概要
80年代頃にイタレリから発売されたキット。
元は70年頃のマックス模型の製品で、移管後にイタレリで金型改修されている。
現在はズベズダに移管されているが、ズベズダによって幌パーツが追加されて現役販売中。
- 構成
ダークグリーンのランナー3枚とクリアパーツとデカール。
フロントウィンドウのみクリアパーツで、タイヤ部はプラ製パーツの貼り合わせで再現される。
車体フレームを組み装甲板を貼り合わせていく形式で、接着面で構造を保持するため歪みが出やすい。
古いキットのためバリやパーティングラインが大きく整形に手間がかかる。また、微細なパーツが多くプラの品質も良くないためパーツの破損リスクが高い。
パーツ配置が連番ではなくランナーの記号もないためパーツを見つけるのに苦労する。
反面モールドはシャープでエッジの効いた整形がこのキットの魅力である。
特にフロントグリルのフィンは極めてシャープで雰囲気を格段に向上させている。
ライトガードの網が非常に厚ぼったく、この一点で繊細な雰囲気を大きく損ねているが、ここさえ手を加えればスケール相応の精悍な印象を期待できるだろう。
- マーキング
- 総評
古いキットのため設計が甘く、成型状態と相まって手間のかかるキットである。しかし素性と雰囲気は極めて良く、然るべき箇所に手を入れれば見栄えのする完成品が期待できる。
整形処理や摺り合わせ、歪み修正など組み上げスキルが必須なため中級者以上向け。
同車種のキット化は後発のホビーボスしかないため、価格の安さも相まって今後も定番として需要のあるキットだろう。