トランペッター 00327 陸上自衛隊 87式偵察警戒車


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1/35 Trumpeter 00327 JGSDF Type 87 Recon Vehicle

 

 ・解説

2005年発売。1/35の87式警戒偵察車としては唯一のキットとなる貴重なアイテムだが、同金型のパッケージ替えがピットロードからも出ている。

確かピットロード企画の製品でトランペッターが製造担当だったかと思う。

トランペッター版は極めて安いが、ピットロード版は新規デカールが追加されておりマーキングや塗装例が豊富な説明書になっている。社外エッチングパーツ同梱版もある。

87年から13年度まで長期の調達が行われた本車の細部にはかなりバリエーションがあるが、本キットでは比較的初期の仕様を再現しているらしい。詳しくないので全くわからない。スマン。

 

 ・構成

車体下部、車体上部、砲塔の個別パーツ、2枚の本体用ランナーと2枚の兵隊ランナー。金属シャフト4本とPET板、エッチングパーツとデカールが各一枚。そして牽引ワイヤー用のタコ糸が付属する。

タイヤはプラ製貼り合わせの金属シャフト通しでステアリングは出来ないが、車軸の基部はプラパーツで構成されておりシャフトが見える事はない。

エッチングパーツはフロントフェンダーとマッドガードとナンバープレート用であり、繊細な表現を要するライトガードやエンジングリルのものは含まれない。

特にライトガードはキットパーツのルーバーが太く見栄えにかなり影響するためエッチングが欲しいというのが正直なところだ。

ライトレンズなどのクリアパーツは無く、ガイド付きのPET板をデザインナイフなどで切り出してペリスコープを表現する。すり合わせが必要なので現物合わせでヤスリを当てながら挿し込んでいく事になるだろう。

おまけとして陸自隊員の乗員2名と普通科3名のフィギュアが付くが、この時期の陸自製品共通ランナーなので他の車種にも同じものが含まれている。出来は可もなく不可もなく程度ではあるが陸自隊員のフィギュアは貴重みもある。

 

 ・総評

トランペッターが良くなって以降のキットなので、精度も再現性もそこそこ良く然程手間はかかならいが、車体ハッチのスジボリが浅く彫り直しや、車体の面をキッチリ出していくならパテ加工は必須であり、ヒケや金型の荒れもあるので目立つところは加工しながら進めて行きたい。

87式RCV唯一のキットと言うこともありこの車種に興味があるなら選択肢としてはコレ一つになるが、ライトガードなど繊細な部分にエッチングを施す事により仕上がりは顕著に改善されるので思い入れのある人はライオンロア製エッチングパーツ同梱のピットロード版が良いだろう。トランペッター版では2種しかないマーキングもなんと18種になるという充実ぶり。

取り敢ず陸自車両並べたい程度の感情であればトランペッター版でもアリだが、それでもぶっといライトガードだけは加工してやりたい所。